明日の教室

 昨日の事になってしまうのですが、明日の教室東京分校に参加しました。とても感銘をうけたので記しておきたいと思います。「絶対的に確かな指導があるならば、すぐに実践する。しかし君たちのことはまだ分からない。これから私がしていくことには間違いがあるかもしれない。傷つけるかもしれない。だから、全力で探していく。一つだけ確かなことは、君たちが大好きだということだ」という言葉にとても感動し、思わず涙が出てしまいそうでした。

 それは、自分のこれまでの教育観の痛い所を突かれたように思ったからです。4ヶ月前の教育実習のことが思い出されました。「押しつける」教育ではなく「引き出す」教育というものをずっと理想に掲げていましたが、実習中自分でも呆れてしまうぐらい一方的な授業しか出来ませんでした。私の読解を押し付けているに過ぎず、そんな誘導的な授業心からしたくないのに、どうしても脱却できずとても辛い三週間を送りました。自分には作品への読解が浅かったのと、授業へのスキルが身についてないから出来なかったのだと思っていました。生徒一人一人の心を引き出すことの出来る「絶対的な指導」があると信じていたのです。

 だけど『学び合い』を知ったことや、多くの人の考えに触れたことで、これまで見えていなかったものが見え始めてきています。「絶対的な指導」というものに沿って教師が授業をしたところで、生徒全員の心は呼応するのでしょうか?そして、「自分は生徒に教える上で一番有能な存在だ」と教師が思っている限り、「押し付け」続けてしまうのではないかと思うのです。生徒一人一人をしっかり見ること、そして生徒がどんなに有能な存在であるかを、私は何にも分かっていなかったのです。これからはそうした視点と同時に、「生きるために必要な力」を授業でも養えていけるよう考えていくつもりです。

 このような視点を得ることが出来たけれど、私が今教壇に立ち授業をしたところで果たして達成できるのかどうか、心の底から自信が持てません。。まだまだ自分の考えが浅い気がしてならないのです。来週、都内の高校にて『学び合い』を見学させていただけることになりました。本当に嬉しく思います。自分の考えに何が足りないのか、そのヒントを得ることが出来るようしっかりと学んできたいと思います!